
猛暑から一変
あまりにも急な秋の到来に驚いています。
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カラリと乾いた空気に高い空、そして虫の声。
月も冴え冴え、夜気に心地よい涼しさも感じ始めています。
読書の秋は、晴れていても雨の日でも昼でも夜でもどっぷりと本の中へ。
秋の風物詩である虫の音を心地良い情緒と感じる民族は世界中を見ても少ないそうです。
ほぼどの国の人も虫の大合唱を騒音と感じ耳を塞ぎたくなると言いますが
日本人として虫の音を「騒音」とは?考えもしない感覚ですね。
海外の研究者によると、どうも日本語を話していると左脳で虫の音を捉え
音楽として変換するようなのです。
言語が日本人特有の情緒をつくっていたとは驚きです。
他国の民族でも日本語を話していると騒音ではなく音楽に聞こえてくるそうです。
言語が情緒や民族性をつくっていると思うと「言葉」が愛おしくなり
この国に生まれて世界にもない特別な喜びの感情を持たせてもらえていることに
感謝のおもいがこみあげてきます。
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日本語学者・山口仲美著「日本語が消滅する」
まさか・・・日本語が消滅危機語だなんて信じられますか?
読み進むごとに現実を突きつけられる、恐ろしくも愛情に満ちた本です。
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「ほつまつたゑ」には日本語が言語の成り立ちや情緒に働きかける仕組み
子供の場合、何歳から他言語を受け入れると脳や情緒が正常に発達するか?など
この本と同じことが記されています。
現代脳科学と現代言語学が、古典である「ほつまつたゑ」と同期していることに驚き
その日本語の響きやリズムが失われるかもしれない現実に
強い危機感をいだき気づかされたました。
「ほつまつたゑ」を読み続けることは
日本民族の特性を絶やさず心豊かに生きることにつながります。
古典という視点を現代の視点に置き変えて
今置かれた日本語の危機を突きつけられ諭された一冊です。